もちみの白血病日誌

白血病患者が考えたことなどをたらたらと綴ります。料理や美味しいものを食べることが好きです。Twitter @motimoti_motimi

私に起こった抗がん剤の副作用

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みなさんは抗がん剤の副作用について、どんなイメージをもっていますか?

髪の毛が抜けるとか、気持ち悪くなって吐いちゃうとか、そんな感じが多いでしょうか。


私が実際に抗がん剤を使用してみて、今までに起こった副作用について、ご紹介します。

※副作用には大きく個人差があります。
※医学知識のない人間が体験を元に書いています。
ご了承ください。


抗がん剤を使う目的

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そもそも白血病の私はなんのために抗がん剤を使っているのか。
白血病は、血液のガンです。白血球がガン細胞化して、白血病細胞になり、いろいろな悪さをします。
簡単に言うと、この白血病細胞を殺すために、抗がん剤を使います。
ちなみに私の病名は「T細胞性リンパ芽球性白血病/リンパ腫」です。長くてよく分からない名前ですね。

使っている薬

使用している抗がん剤は一種類ではなく、複数のものを併用しています。
それぞれ起こりうる副作用は違いますが、同時にいくつも使っているのでどの薬による副作用かは正確には分かりません。

抗がん剤
オンコビン
・キロサイド
・メソトレキレート
・シタラビン
・エンドキサン
・アドリアシン
・ダウノマイシン
・デカドロン
・ロイナーゼ
エトポシド
・ロイケリン散

抗がん剤以外の治療薬
プレドニゾロン
・デキサート

種類多いですね…。

今までに起こった副作用

・悪心、嘔吐、食欲不振
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気持ち悪くなって、吐いちゃうやつです。
これが起こりうる抗がん剤を使用する前に飲み薬や点滴の吐き気止めを使って予防する上、吐き気を感じたら追加で注射による吐き気止めを使用しています。
私は気持ち悪くなることはしばしばですが、吐き気止めのおかげで吐いたことはありません。


・倦怠感
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どこか痛むわけではないけれど、体がだるーくなります。私の場合、一番よく起こる副作用です。


・脱毛
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初めて抗がん剤を使用してから二週間後くらいでしょうか。いきなりゴソッと髪の毛が抜け始めました。だいたい一日一割くらい抜けて、なんだか汚ならしくなってきたのでハサミで短く切ったうえ、電気シェーバーでスキンヘッドにしました。抜け毛の処理が面倒なので、あらかじめ坊主頭にしておくか、コロコロを用意するのが吉です。
その後抗がん剤を使用している間は、髪の以外の体毛も少し抜けやすくなり、細く柔らかい毛に生えかわります。


・粘膜障害
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口…口内炎ができたり、口のなかが荒れやすくなったりするそうですが、私は今のところなっていません。
胃…胃が荒れ、キリキリと痛みます。胃が痛すぎてご飯がほとんど食べられない時期がありました。結構辛かったです。
胃が荒れるのを予防する薬を飲んでいます。
腸…便秘になりやすくなります。生まれてこの方、便秘になったことはなかったのですが、抗がん剤を使用して初めて便秘にかりました。
予防として、酸化マグネシウム(便を柔らかくする薬)を飲んでいる他、便秘がひどいときは下剤を使用します。
膀胱…膀胱炎になりやすくなります。出血性膀胱炎なんてのもあるそうです。私は今のところなっていません。


・骨髄抑制
これは抗がん剤の代表的な副作用であり、一番やばいやつです。
血液は骨髄で作られるのですが、簡単に言うと、血液がうまく作られなくなります。
結果として、赤血球、血小板、白血球などが不足します。

赤血球が減ると…
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いわゆる貧血のような状態になります。酸素がうまく供給されなくなり、すぐに息切れを起こしたり、めまいがしたりします。成分輸血によって不足分を補います。

血小板が減ると…
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血が止まりにくくなったり、アザやシミができやすくなります。成分輸血によって不足分を補います。

白血球が減ると…
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免疫が落ちます。ちょっとしたことで熱がでます。38~39度の熱が一週間続いたこともありました。
免疫が落ちている状態でインフルエンザや胃腸炎になると簡単に死んでしまいます。面会の際は菌やウイルスを持ち込まないよう、細心の注意が必要です。
白血球は成分輸血ができないため、グランというホルモン剤の注射によって、体に白血球を作らせます。頑張って白血球を作っているときは腰の辺りに鈍痛があります。


・末梢神経障害
手の指先が少し麻痺したような感じになります。抗がん剤投与二週間後くらいからずっと続いています。私の場合、日常生活にそれほど支障はありません。手の爪を切るときちょっと怖いくらいです(笑)


・しゃっくり
ステロイド系の薬(プレドニゾロン、デキサート)の副作用です。たかがしゃっくりですが、止まらないと結構きついです。夜も眠れません。ひどいときは吐き気止めを使用して止めます。


・体の火照り
これもステロイドの副作用です。体がポカポカして、皮膚にかゆみを生じたり、夜寝付きにくくなったりします。


・頻尿
薬の副作用ではありません。抗がん剤は強い薬なので、体に長く留めておくと粘膜障害を引き起こすなどの様々な弊害があります。
これを防ぐために、点滴で生理食塩水をたくさん入れます。水分が入った分、たくさん尿が出ます。
私は多いときだと一日に5リットルほど点滴が入りました。昼夜問わずたくさんトイレに行きます。夜もトイレのために何度も起きます…。


・むくみ
これも薬の副作用ではありません。
たくさん水分が入るので、身体中がむくみます。朝起きると顔がパンパンになっていることもあります。
あまりにもむくんで体重が増えている場合は利尿剤を使い、水分を排出します。

まとめ

しつこいようですが、ご紹介したのはあくまで私に起こった副作用です。どんな種類の副作用がどの程度起こるか、大きく個人差があるらしいですよ。

こうして挙げてみると、たくさん副作用かがありますね。
吐き気止めをはじめ、胃薬や整腸剤など、副作用を予防したり、軽減したりする様々な工夫がされています。


また、抗がん剤治療にはお休み期間があるので、
ずっと体調が悪いわけではありません。
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抗がん剤を使っている間も何の副作用もなく元気でいる日もありますし、同時にいくつもの副作用が出て寝込んでいるときもあります。
お見舞いに行く前には、その日の体調を確認しておくと良いですね。


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面会時にはマスクの着用や手洗いをはじめ、菌やウイルスを持ち込まないことを徹底しましょう。
下手すると命に関わりますので…。